■02エアガンの背景

P90 TR

特殊部隊のミッションに必要不可欠なサイレンサー
P90TR
1997年のペルー日本大使館占拠事件における人質救出作戦、"チャンビン・デ・ワンタル作戦"の第一報を伝えた衝撃映像。そこには大使館の屋根に空いた穴に取り付き、室内の状況を油断なく見守る特殊部隊員の姿があった。その手に握られいたのがFN P90。東西令戦の申し子として開発された「後方支援火器」が、小型かつ高性能な「特殊部隊装備」への華麗なる転身を世界中にアピールした瞬問だ。そしてこの時、そのP-90には大型のサイレンサーが装着されていた事も、当時は大きな話題となった。
特殊部隊の銃にサイレンサーを装備する目的とは何か?ひとつにはもちろん「隠密性の確保」という点が挙げられる。少数精鋭で任務に当たる事が多い特殊部隊では、自分達の位置を敵に察知されにくくする事は極めて重要なのだ。また、銃撃戦の際に人質や群集にかかる心理的なプレッシャーを和らげ、バニックで現場が混乱に陥るのを防ぐ意味でも銃声はなるべく小さな方が良い。そんな意味もあって、サイレンサー、及び消音効果の高い弾薬の研究は、今後の特殊部隊向け銃器開発における最重要テーマと見なされている。ちなみに軍用サイレンサーの分野で現在世界最高の水準にあると言われるのは、アメリカ/フロリダ州にあるナイツ社である。

特殊部隊専用として、さらに研ぎ澄まされたP-90
全く新コンセプトの元に設計された最新鋭銃器=P-90が「初めて投入された実戦」として世界中の耳目を集めたチャビン・デ・ワンタル作戦。
それ以後、P-90は近年重武装化の一途をたどる凶悪犯罪者やテロリストヘの新たな対抗手段として、その注目度は一気に高まった。その時々の状況に応じて様々な装備が投入される特殊部隊のミッションに於いては、銃器もまた変幻自在にオプション装備を選択可能なインターフェイス面での拓張性が要求される。特に射手の「目」となるサイトシステムには、幅広い選択肢があってしかるべきだ。そういった発想から、従来はコリメーターサイトが装着されていたサイトレシーバー部分の上部/左右にピカティニー規格の20mm幅マウントレイルのみを装備した、通称“トリプルレイル"モデル=P-90TRがFN社によって製作された。
また同時にFN社では「サイレンサー」、および「消音に効果的な弾薬」についての研究も精カ的になされている。P-90の場合、初速を従来の715m/秒から300m/秒に減速させ、その代わりに弾頭重量を2.2gから3.6gに増加して威カの低下を抑えたサブソニック(=亜昔速)弾=「Sb193」を供給する事で、P-90を「サイレンサー作戦」にも充分対応可能な銃器として位置付けている。

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